民間学童commonは、2022年の開校以来、オリジナルの探究学習プログラムや学童タイムを軸に、子どもたちの興味・関心を育てる環境設定に取り組んできました。同時に「プログラミング」や「英語」など、習い事としての多様な学びの選択肢を設け、お子さんの世界を広げるお手伝いをしています。「common」での学びを通してみられた子どもたちの変化について、3組の保護者の皆様にお話を聞きました。
common空田 本日は、お集まりいただきありがとうございます。まずは、放課後にお子様が過ごす場所としてcommonを選んでくださった理由や、ご利用いただく中でのご感想等をお聞かせください。
赤木(父)さん
娘は1年生の時から週5日間commonにお世話になっています。きっかけは偶然common
のチラシを見かけ、充実したプログラムに驚いたこと。「ここなら安心して娘を預けられる」と、すぐに申し込みをしました。今では、次女にとってcommonは、安心できる「第二の家」のような場所です。
吉田(父)さん
わが家の小学5年生の娘は、以前公設学童に通っていましたが、利用する子の数がとても多く、少し窮屈に感じていたようでした。ちょうどその頃、「ロボットプログラミング教室(ロボ団)」の体験に参加したんです。普段は、あまり新しいことに挑戦したがらない娘が、この時はとても楽しそうで。commonスクールの開校を娘に伝えると、自分から「通いたい!」というのですぐに入会を決めました。
吉田(母)さん
説明会で「子供の学びに点数をつけず、個性に寄り添い、最適な学びを提供する」というcommonの理念を聞いて、私たち親も共感したんです。
小橋(母)さん 私たちは、子どもに関わりを持ってくれる大人は、多ければ多い方が良いと思っており、息子は、公設の学童に週2回、commonに週3回お世話になっています。commonは、子どもが学びたいと思うことにどんどん挑戦させてくれる場所。息子もとても楽しく学んでいます。
小橋(父)さん
みんなで学ぶ時間もあれば、各々が好きなことに取り組み、夢中になって集中できる時間もあるーースタッフの皆さんが適度な距離感で見守り、挑戦を支えてくれるのが本当にありがたいです。
common空田 commonを開設したのが2022年9月。当初から利用してくれた子たちが、今は高学年に。ご両親から見て、お子様たちの成長が感じられることはありますか?
小橋(母)さん 息子は以前、勉強を促すと嫌がることが多かったのですが、commonに行くようになって大きく変わりました。例えば、息子が宿題に悩んでいる時にスタッフがさっと的確なヒントをくださったことで、急に理解が深まり算数が好きになりました。ただ答えを教えるのではなく、子ども自身に考えさせる余白を残してくれるご指導が、わが子にはすごく合ってるように思います。
吉田(父)さん commonでは、点数や成績に現れにくいけれど、子どもの良い部分をしっかり伸ばしてくださるんですよね。例えばうちの娘は、割と協調性があり、チームワークは得意なタイプ。彼女のそうした部分もしっかり認めてもらえるのが、ありがたいです。わが家では「commonは心の安全基地だね」とよく話しています。
赤木(母)さん commonは、ただ放課後に子供を預ける場所ではなく、「学び」を大切にしてもらえる場所です。見学の際も、それぞれの子どもたちの興味関心を引き出し、じっくりと向き合って学ばせていただける丁寧さに驚きました。
赤木(父)さん
以前、娘は自分を表現するのが苦手なところがありました。でも、commonに通うようになり、ある時「糸かけアート」に夢中になって。それ以来、日々糸かけアートを作ってアウトプットするようになったんです。親から見ても素敵な作品でしたし、先生方にも褒めていただいて。それが彼女の自信になったようです。今ではチャットGPTを使って書いた絵など、どんどん作品を作っています。良い意味で自信がついていったと思います。
common空田 common
timeでは、それぞれの子どもたちが、自分の興味があるものに挑戦してもらえるよう、できるだけ様々な環境設定を作っています。また、公立、私立合わせて、6〜7校の近隣小学生が利用してくれているので、学校を問わず様々な子と知り合え、刺激を受け合えるかと思います。
小橋(母)さん commonでは自分の興味関心があることに思い切り取り組めますし、まさに、学校以外の新たなお友達に出会えるのがありがたいですね。
息子はこれまで、学校での出来事をあまり話してくれなかったのですが、commonであったことはたくさん話してくれて、親子のコミュニケーションが増えました。
小橋(父)さん 確かに、親子の会話の3分の1はcommonで体験したことです。
例えば、以前、commonスタッフのお一人が、息子のアイディアとお願いのもと、人気ゲーム「にゃんこ大戦争」をもじった独自のゲームを一緒に作ってくれました。私もそのゲームを家で楽しみ、「もう少しこう変えたら楽しくなるよ」とアドバイスをさせてもらったりもしました。
こんなふうに、commonのスタッフの方の力も借りて、「スクラッチ」でプログラミングをして自作のゲームを作って一緒に遊べるなんて、僕たち親子にとっても貴重な体験でした。
一同 すごい!
赤木(母)さん 実は私たちは、commonのことをただの”学童”だとは考えていません。様々なお子さんや、いろんな大人に触れる場所、そして一人ひとりの「好き」や能力を引き出してもらえる場所だと思っています。ただ「預けている」という感覚がないんです。親は仕事に行って何かしら成果を出してきているし、子どもたちはcommonで何かを学んできてほしいな、という思いでいます。
赤木(父)さん いつもお迎えに行くと、子どもたちが撮った写真やアートが飾ってあり、僕らもたくさん刺激を受けます。娘がcommon
timeでベトナムの文化について調べたことから、家族でベトナム旅行に行ったことも。このように、社会や人生経験につながるようなきっかけをいただけたこともありがたいです。
小橋(父)さん 私が、忘れられないのは、2年生の子どもたちが「戦い部」という部を立ち上げたことです。しかしやはり「戦い部」ですから部員はやんちゃで、先生方に何度かご注意を受け、結局は廃部になりました。(笑)。
ただ、子どもたちが主体的に組織を作ったことが面白いですし、「活動に失敗し、閉める」という流れを子どもたちが経験したことが貴重な体験でした。こうした、子どもたちの自発的な体験を最後まで見守ってくださったことが、ありがたかったです。
吉田(父)さん
娘は、commonの活動を通じて、いい意味で、好き嫌いがはっきりしてきました。自分が何が好きで、何が好きではないかを理解できるようになり、親にやりなさいと言われたことではなく、自分が学びたいことを選ぶようになったんです。娘の自己肯定感が上がって行った証拠だと思います。
また、commonでの活動を通じて、親子で何か一緒に何かしたいねと話すようになり、一時期、二人でpodcastの番組を作ったこともありました。半年くらいで終了してしまったのですけれど、とても良い経験だったと思います。
common空田 それは素敵ですね。
赤木(父)さん 皆さんもおっしゃってますが、今後必要とされるであろう「主体的に好きなものを追求して、楽しく人生を送る」という練習を、小学生の段階で体験させていただいていることがありがたいですね。
人生の決まったレールの上を歩くだけではなく、今の子供達にはきっともっと様々な選択肢があり、それを自分で選ばなくてはならない。そんな時、今、commonで、「好きを突き詰め、自分で考え、選ぶ」体験をさせてもらっていることが、活きてくるのでは、と期待しております。
赤木(母)さん commonのスタッフの皆さんも、本当に様々な経歴をお持ちの方がいらっしゃる。子どもたちも、様々な大人に出会えて「いろんな生き方がある」ということを感じられているはずーーそのことにすごく感謝しています。
common空田 それぞれのご家庭で、お子様に良い変化が感じられたとお聞きして、common代表としてとても嬉しいです。プログラミングや探求学習、SDGsに関する取り組みなど、今、注目されている「学び」はたくさんありますが、ただ、流行に沿って取り組めばいいというものでもありません。
「自分はなにを学びたいか、なぜこうした学びを追求したいか」ということを考え、その経験を社会のテーマとを繋げて探究することこそが大切だと考えています。その最初の入り口となるべく、commonの活動を今後も続けていきたいと思っております。本日はありがとうございました。